ツールバーを作ろう
コンポーネントを配置する
コンポーネントは、画面右側のツールパレットにカテゴリーごとに分離されて登録されています。ツールパレットでコンポーネントを選択し、設計画面にドラッグ&ドロップします。
図1-4 ツールパレット
初めに作成するのは、ツールバーです。ツールバーは、アプリの画面上部に表示される複数のボタンが配置された領域で、これを使うことでアプリのさまざまな機能を呼び出すことができます。
図1-5 ツールバー
フォームにツールバーのコンポーネントである、TToolBarを配置します。TToolBarはツールパレットの[Standard]カテゴリーに登録されていますが、ツールパレット上部の検索ボックスに「tool」と入力すると、絞り込みが行われすぐに選択できるようになります。
図1-6 コンポーネントの選択
TToolBarを配置したら、その上にTSpeedButtonを2つ、TLabelを1つ配置します。TSpeedButtonは、ツールバーなどで使用するプッシュボタンですが、[ESC]キーや[Enter]キーなどの制御キーに応答させる機能などもあります。TLabelはテキストを表示するためのグラフィカル コントロールです。
プロパティの設定
配置したコンポーネントの外観や属性を変更するには、プロパティを設定します。プロパティは、画面左側に表示されているオブジェクトインスペクタで設定します。コードを記述せずに、ユーザーインターフェイスを定義していけるのが、ビジュアルプログラミングの魅力のひとつです。
TSpeedButtonで設定するプロパティは、Align、StyleLookupなどです。Alignプロパティは、ボタンやラベルの整列方法を指定します。Leftを指定すると、このTSpeedButtonはTToolBarに対して左寄せで配置されます。StyleLookupプロパティは、ボタンのスタイルを名前によって指定します。この名前は、汎用的なもので、OSごとに標準で決まっているアイコンなどが自動的に割り当てられます。 TLabelはツールバーの中心に表示します。AlignプロパティをContentsにすると、親の境界内全体に合わせて表示します。
設計フォームでそれぞれのコンポーネントを選択し、オブジェクトインスペクタで次のようにプロパティを設定します。
ToolBar1
SpeedButton1
SpeedButton2
Label1
3種類のコンポーネントを組み合わせ、プロパティを設定するだけで、アイコン付きのボタンツールバーが作成できました。
図1-7 プロパティを設定したツールバー