企業システムにおけるWebアプリケーションの導入は新しい段階を迎えています。2000年代に普及したWebアプリケーション技術は、ブラウザ上で情報を閲覧したり、入力するという作業を可能にしましたが、デスクトップアプリケーションが担ってきた、よりきめ細かい操作やインタラクティブな機能については、一定の制約がありました。
しかし、AjaxやHTML5の普及により、Webアプリケーションで実現できることが大きく広がりました。Google Appsなどの例からも分かるように、これまでは、デスクトップアプリケーションのみが可能であった領域にもWebアプリケーションが進出しています。
企業システムにおいても、こうしたトレンドを受け、Webアプリケーションのカバー領域が拡大する傾向にあります。ユーザーも、市場にある先進のWebアプリケーションの機能を体験することで、自社のシステムに対しても、これらのUXを要求するようになっています。
加えて、スマートフォンやタブレットの普及により、Webアプリケーションを使用するデバイスも多様化しています。2000年代のWebアプリケーションは、特定のブラウザで、特定の画面解像度を前提とするものも多くありました。しかし、現在では、OSだけでもWindows、macOS、iOS、Androidなどを前提としなければならず、画面サイズも、デバイスによってまちまちです。これらの複数環境での動作サポートも、Webアプリケーション構築の複雑性を高めている要因です。
本書では、こうした前提の中、企業向けのWebアプリケーション構築において、どのような課題が存在するかを考察します。同時に、C/S型に代表されるような従来型の企業システムをWebベースに拡張する際に、特に問題となりうる点もあぶり出し、これらの課題に対処する方法を提示することとします。
目次
- はじめに
- Webアプリケーションを構成する技術的要素
- 旧来の業務システムに由来する期待
- Webアプリケーション固有の課題
- データハンドリングに関する課題
- プラットフォームの多様性に起因する課題
- アプリケーションライフサイクル上の課題
- Sencha Ext JSという選択肢
- Sencha Ext JSを試してみよう
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