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プレスリリース

宮崎県立西都原考古博物館の館内ナビシステムにエンバカデロ、丸紅情報システムズのビーコンを活用した位置検出ソリューションが採用

スマートフォン向けアプリ「西都原考古博ナビ」により博物館の展示情報を多言語で提供

2016年5月10日
エンバカデロ・テクノロジーズ

エンバカデロ・テクノロジーズ(本社:米国テキサス州オースティン、日本法人:東京都文京区、日本法人代表:藤井 等、以下エンバカデロ)は、宮崎県立西都原考古博物館(みやざきけんりつ さいとばる こうこ はくぶつかん)が、エンバカデロならびに丸紅情報システムズが提供するソリューションにより、博物館内のナビゲーション、展示物の案内等を多言語で提供するスマートフォン向けアプリ「西都原考古博ナビ」を構築したことを発表します。

beaconfence

ビーコンによる位置検知ソリューション「BeaconFence」

このソリューションは、省電力で電波を発信するビーコン(丸紅情報システムズ製の「RapiNAVI Air2」を使用)と、これを用いて位置検出を行うエンバカデロのソフトウェア開発機能「BeaconFence(ビーコンフェンス)」によって構成されています。

2004年4月にオープンした西都原考古博物館は、古墳時代を中心に南九州の歴史を国内外に発信する歴史博物館です。外国人の来館者も多いため、音声ガイドは、日本語、英語、中国語、韓国語の4ヵ国語に対応していますが、展示室内のパネル解説は日本語表記のみとなっています。そのため、外国人向けには、学芸員やボランティアのガイドによる対応をしてきましたが、すべての来館者に十分な対応ができないという課題がありました。

今回、広く普及したスマートフォンやタブレットで利用できる「西都原考古博ナビ」を導入することで、展示室に設置されたQRコードやスマートフォンが感知する現在位置によって、目の前の展示内容の詳細な解説を日本語、英語、中国語、韓国語の4ヵ国語で表示できるようになりました。

「西都原考古博物館の展示室では、強制的な導線を設定していません。どこからでも自由に見てくださいというコンセプトで作っているからです。西都原考古博ナビでは、ビーコンを活用することで展示室の地図上に現在位置を表示します。これなら、現在位置が分からなくなることもなくなり、興味に従って自由に展示をご覧いただけます。」

宮崎県立西都原考古博物館
学芸普及担当リーダー 副主幹 東 憲章氏

beacon

西都原考古博ナビによる館内案内システム(アプリ)

省電力で電波を発信するビーコンを用いれば、スマートフォンはビーコンに近づいたことを検出できます。これを複数個組み合わせることで、三角測量の原理によってスマートフォンの現在位置を測定することができ、GPSを利用することのできない館内でも現在位置を把握することが可能になります。

エンバカデロのBeaconFenceは、この原理を実装したソフトウェアで、コンポーネントと呼ばれるプログラム部品によって提供されます。西都原考古博ナビの開発にあたっては、エンバカデロの開発ツール「RAD Studio(ラッドスタジオ)」と、この「BeaconFence」を組み合わせることで、ビーコンによる位置検出機能を持つiOS、Android向けモバイルアプリケーションをすばやく構築することができました。

BeaconFenceを用いたことで、スマートフォンの位置検出の計算、位置の表示などが簡単になったのに加えて、ビーコンの設置に関する設定もビジュアル操作で行え、博物館のような広く複雑な構造の空間におけるビーコン設置も効率的に行うことができました。今回、エンバカデロと丸紅情報システムズの協業により、ビーコンの規格や「RapiNAVI Air2」の特性を理解し、最適な設置を行うことができました。

今回のシステム構築にあたっては、ディスプレイデザインの最大手である株式会社乃村工藝社グループのノムラテクノ株式会社(東京都江東区、代表取締役:髙橋 元彦)がビーコンの設置、各種設備の配置を行いました。また、スマートフォンアプリ「西都原考古博ナビ」の開発は、Papyrus合同会社(神奈川県横浜市、代表:吉田 弘)、株式会社シリアルゲームズ(東京都台東区、代表取締役:吉澤 匡)が担当しました。

「屋内での位置検出、複数機種のスマートフォンへの対応、迅速な開発と効率的なメンテナンスといった点で、エンバカデロのBeaconFenceとRAD Studioは最適な選択でした。ビーコンによるナビシステム構築は初めての試みでしたが、これまで培ってきたRAD StudioおよびDelphiの開発技術を活かし、マルチデバイス対応のシステムを少ない工数で構築できました。」

株式会社シリアルゲームズ
代表取締役 吉澤 匡氏

「いくつものビーコン活用の実証実験が展開される中、西都原考古博物館のように本サービスを提供開始している例は、極めて先進的であるといえます。弊社のRapiNAVI Air2が、世界各国から訪れるお客様への多言語ガイドの基盤として役立っていることは大変光栄です。」

丸紅情報システムズ株式会社

西都原考古博物館は、国の特別史跡に指定されている西都原古墳群の一角にあり、広大な古墳群と一体となった展示が特長です。同館では今後、これらの古墳群を含めたナビゲーションシステムの拡張や、お客様が立ち寄った箇所や利用した場所を可視化し、滞留情報などを活用することで、展示をより最適化していくことなどを計画しています。

ビーコンによる位置検出ソリューションを紹介するセミナー/イベントについて

丸紅情報システムズ株式会社は、RapiNAVI Air2とエンバカデロのBeaconFenceを用いた位置検出ソリューションを2016年5月11日~13日に東京ビッグサイトで開催される「2016 Japan IT Week春 – 第5回 IoT/M2M展【春】」に出展します。ブースでは、RapiNAVI Air2をご覧いただけるほか、西都原考古博物館の構築事例をビデオにて紹介する予定です。

「2016 Japan IT Week 春 – 第5回 IoT/M2M展【春】」

    • 期日:2016年5月11日(水)~13日(金)
    • 会場:東京ビッグサイト 西展示棟
    • ブース番号:西ホール 小間番号 西7-7(丸紅情報システムズブース内)

さらに、エンバカデロ・テクノロジーズは、丸紅情報システムズ株式会社の協賛により、ビーコンによる位置検出ソリューションを紹介するセミナー「ビーコンによる位置検出活用勉強会」を、2016年6月2日に開催します。このセミナーでは、西都原考古博物館の構築事例を詳しく紹介するとともに、ビーコンの基礎やビーコンを活用したシステム構築の実際例を解説します。

「ビーコンによる位置検出活用勉強会」

    • 期日:2016年6月2日(木) 14:00~16:00(13:45 受付開始)
    • 会場:エンバカデロ・テクノロジーズ 飯田橋オフィス セミナールーム
    • 参加費:無料(事前登録制)
    • 詳細・参加申込:http://forms.embarcadero.com/beacon-study-seminar

以上

丸紅情報システムズ株式会社について

丸紅情報システムズは、最先端ITを駆使した付加価値の高いソリューションやサービスを、お客様視点で提供するソリューションプロバイダです。製造・流通・サービス・小売・金融業を中心とする様々な業界の知見と高度な提案力と、グローバルな視点からお客様の差別化に貢献する最先端技術やそれを活用した新しいソリューションの開発力が当社の強みです。ソリューションや製品、サービスを通じて、お客様の期待を超える新しい「価値」の創出でお客様のビジネスを支援します。

エンバカデロ・テクノロジーズについて

1993年にデータベースツールベンダーとして設立され、2008年にボーランドの開発ツール部門「CodeGear」と合併したエンバカデロ・テクノロジーズは、アプリケーション開発者とデータベース技術者が多様な環境でソフトウェアアプリケーションを設計、構築、実行するためのツールを提供する最大規模の独立系ツールベンダーです。2015年10月には、独立系ツールベンダーであるアイデラの傘下となり、さらなる技術革新と製品/サービスの品質向上に努めています。米国企業の総収入ランキング「フォーチュン100」のうち90以上の企業と、世界で300万以上のユーザーが、エンバカデロのRAD Studio、Delphi、C++Builderといったアプリケーション開発ツール、ER/Studio、DBArtisan、Rapid SQL、DB Optimizerといったデータベースツールを採用し、生産性の向上と革新的なソフトウェア開発を実現しています。詳細は、www.embarcadero.com/jpをご覧ください。

Embarcadero、Embarcadero Technologies ロゴならびにすべてのエンバカデロ・テクノロジーズ製品またはサービス名は、Embarcadero Technologies, Inc.の商標または登録商標です。その他の商標はその所有者に帰属します。