
IDEとUXの強化
11.1リリースでは、RAD Studio IDEのさらなる機能強化/機能改善を主なフォーカスポイントとしています。11.1では、High DPIサポートとリモートデスクトップアクセス機能をさらに改善。これらを組み合わせることで、より緊密で効果的なチームコラボレーションを実現します。
High DPI対応のFireMonkeyデザイナ、VCLスタイル対応/High DPI対応のVCLデザイナについても改善。また、新しいウェルカムページでは背景画像を提供するほか、Open Tools APIにより、カスタムフレームもサポートします。
GetItパッケージマネージャは、キャッシュ画像と再構築されたUI実装により大幅に強化。また、メッセージビューでは、カスタマイズカラーでエラーをより適切に強調表示できるようになりました。新たに追加された「アイテム」ダイアログには、各アイテムが対応しているプラットフォームをわかりやすく表示。「コンパイル」ダイアログには、現在のコンパイル設定で使用しているプラットフォームとビルド構成が表示されます。
Code Insightの強化
Delphi / C++双方のCode Insightを改善。 LSP(Language Server Protocol)アーキテクチャとcqueryをベースとしたC++実装は、品質とパフォーマンスの両面で大幅な改善が加えられています。Delphi LSPエンジンも大幅に改善され、多くのプロジェクトでError Insightの読み込み/更新時間が5~30倍高速化しています。クラス宣言時の入力補完では、型パラメータの表示に対応。ジェネリック宣言時の「T」や集合型(set)の表示にも対応しています。

さらにパワーアップしたコンパイラとデバッガ
各プラットフォーム向けのDelphi / C++コンパイラの安定性とパフォーマンスが向上。Delphi macOS 64-bit ARMおよびAndroid 64-bit向けデバッガも、Delphi iOS 64-bitデバッガで採用済のLLDBデバッガアーキテクチャがベースに変更されました。これにより、Delphiデバッガは、サポートされているほとんどのプラットフォームでLLDBベースに統合され、今後の品質向上がさらに加速されます。さらに、C ++ STLとRTLでも品質改善を実施。STLイテレーターを使用した動的配列の改善など、Delphi RTLとのよりよい統合を実現しています。

機能豊富なRTL、UI、データベースライブラリ
11.1リリースでは、コアとなるDelphi RTLの最適化と品質向上を実施。TStreamを継承した新しいTURLStreamクラスは、非同期操作をサポートしています。TOSVersionのデータ構造では、Windows 11およびWindows Server 2022をサポートしました。
VCLの機能強化では、TTreeView、TRichEdit、TEdgeBrowser、TLabelledEdit、TNumberBoxなどの改善、フリッカー対応とダブルバッファリング、VCL HighDPIとスケーリングなどの改善を加えています。GetItでは、WinUI 3ライブラリをDelphiで使用するための新しいデモを提供しています。
FireMonkeyでは、TListViewの品質改善、Android SDKの統合、TWebBrowser、Windows向けHigh DPI関連の問題、パフォーマンスといった領域で改善を施しています。FireDACでは、構造ビューの統合、MariaDB 10.6、SQLite SEE、Firebird 4の新しいデータ型サポートなどを追加。RAD Studio 11.1では、DataSnapの品質改善やAndroid向けWebBrokerアプリケーションデプロイ機能の改善も加えられています。RAD Serverでは、ログのハンドリング、バックアップ管理、データベース検証などのSysAdminエンドポイントのほか、RSLite向けデプロイ機能の統合などが加えられています。

AWS、Pythonとの統合
11 Alexandriaのリリースより、Enterprise / Architectユーザーは、Delphi向けの新しいAWS SDKプレビュー(Apperceptからライセンス提供)が入手できるようになりました。また、Python開発者は、無料でPython向けDelphi UIライブラリをダウンロードできるほか、RAD Studioアプリケーションで、Pythonライブラリを利用できるようになりました。

大幅な品質改善と数多くのバグ修正
RAD Studio 11.1 Alexandriaリリースには、お客様やサポートチームから報告された問題に対応する品質改善が多く含まれます。このリリースには、Quality Portalサイトで報告された632のバグの修正が含まれるほか、お客様から寄せられた30の機能リクエストに対応しています。

11 AlexandriaでビジュアルRADツールは次のステージへ
4k+モニターでビジュアルRADを実現
RAD Studio 11では、IDEにHigh DPIサポートが加わりました。最新の4K+モニターをフルサポート。「くっきり、はっきり」のフォント、アイコン表示に加え、VCL / FMXフォームデザイナも、コードエディタもHigh DPIをサポートしています。
Windows向けのFireMonkeyでも(ピクセルモデルではなく)すべてのプラットフォームと同じDPモデルを採用。Windows High DPI / 4Kモニターでのアプリケーションレンダリングで、劇的な改善が見られます。
設計時にVCLスタイルを使用可能
VCLスタイルの設計時サポートを追加。設計時にスタイルを適用したフォームやコントロールの外観をすばやく確認できるので、スタイリッシュなUIのプロトタイプが容易になります。
設計時に、適用するスタイルがUIにどのような効果を与えるかを確認できるので、モダンなUIをより迅速に設計できます。特に、コントロールごとのスタイル設定を用いた時に威力を発揮します。
「新しいHigh DPI IDEの外観は、とてもゴージャスです。それだけでなく、VCLスタイルの設計時サポートは、非常に役立ちます。この機能を用いれば、実行時アプリケーションの実際のルック&フィールを、簡単に確認することができます。これはとても便利な機能です!」
Ian Barker, Embarcadero MVP

Windows 11への対応
Windows 11対応のアプリケーション開発をサポート。Windows 11対応のアプリケーション開発をサポート。Windows向けのWebBrowserコンポーネントでは、IE Active Xと新しいMicrosoft WebView 2コントロール(ChromiumベースのEdge)の双方をサポートしています。
VCLフォームデザイナも大幅に機能強化。設計時のスタイルサポートやHigh DPIのビジュアル設計に対応します。32-bit / 64-bit Windows向けのDelphi / C++ RTLもアップデート。最新のOSプラットフォームへの継続的なサポートが可能です。

Apple Silicon Mシリーズへの配置をサポート
macOS(MシリーズApple Silicon)向けにコンパイルし、ユニバーサルパッケージを用いて、AppStoreに投稿可能。既存のIntel向けと新しいMシリーズのmacOSプロセッサー(Apple Silicon)向けの双方にコンパイルできます。すべてのプラットフォームにわたって、最高のパフォーマンスを実現できます。
「RAD Studio 11を用いれば、macOS ARM向けのバイナリをコンパイルすることができます。新しいM1プロセッサは非常に高速なので、ネイティブアプリの作成はこれまでよりも重要になってきます。そのため、RAD Studio 11は、すべてのDelphi開発者にとって必須のバージョンとなるでしょう!」
Roman Kassebaum, IRK

Android API 30に対応
Android APIとライブラリをアップデート。API 30、Google Play V3、Android Xをサポートしました。変化するAndroidの開発要件をキャッチアップし、開発エクスペリエンスも向上しました。
このアップデートには、2021年11月より必要となる最新のbilling APIサポートも含まれます。強化されたAndroid向けDelphi / C++ RTL、Android API level 30のサポート、新しいAnroid Xライブラリのサポート、アプリケーションの収益化に役立つアプリ内課金のためのコンポーネントなど、強力なFireMonkeyフレームワークにより、Android 11、10、Pie (9.0)、Oreo (8.1)向けのネイティブAndroid ARMv7アプリケーションを構築できます。

リモートデスクトップを活用可能
VCLとIDEのリモートデスクトップサポートを改善。RAD Studio 11で再コンパイルすることで、パフォーマンス向上が期待できます。この効果はIDEに対しても恩恵があり、リモート環境からの開発においても、パフォーマンス向上の効果が得られます。

より強力な開発を実現する新機能






